京都大学 On-site Laboratory「iLETs」とSATREPS [北中米太平洋沿岸部における巨大地震・津波複合災害リスク軽減に向けた総合的研究]の合同シンポジウムの開催

 2025年7月30日、京都大学宇治キャンパスきはだホールにおいて、京都大学On-site Laboratory「iLETs」と、SATREPSプロジェクト「北中米太平洋沿岸部における巨大地震・津波複合災害リスク軽減に向けた総合的研究」による合同シンポジウムが開催されました。

開会式では、京都大学副学長(国際戦略担当)である河野泰之教授が登壇し、iLETsおよびSATREPSを通じた国際共同研究の意義と、今後の展望について挨拶されました。

続いて、駐日メキシコ合衆国特命全権大使のメルバ・プリア氏より、京都大学が災害リスク軽減における重要なパートナーであることが強調され、当プロジェクトが科学的知見の創出にとどまらず、命の保護や地域社会の強靱化にも大きく貢献するとの期待が述べられました。

駐日エルサルバドル共和国特命全権大使のディエゴ・アレハンドロ・ダルトン・ロサレス氏からは、本学による科学協力に対する強い信頼とともに、技術力の向上に加えて、早期警戒システムの構築、教育、地域社会の参画を含めた包括的なビジョンの形成に寄与することへの期待が表明されました。

京都大学防災研究所の堀智晴所長は、メキシコとの長年にわたる研究協力の歩み、そして近年のエルサルバドルとの連携について紹介し、本合同シンポジウムを通じて日本・メキシコ・エルサルバドルの三国間協力が新たなステージへと進んでいることを強調しました。

開会式後には、日本、メキシコ、エルサルバドルの各機関の研究者が登壇し、3つの作業部会におけるこれまでの進捗状況を報告するとともに、今後予定されている具体的な行動計画を共有しました。

エルサルバドル国立大学サンタ・アナ校で講演会を開催しました

 2025年5月13日、京都大学防災研究所・地震災害研究センターの西川友章准教授と巨大災害研究センターの中野元太准教授が、エルサルバドル西部にあるエルサルバドル国立大学サンタ・アナ校を訪問し講演会を開催しました。講演会には、主に物理学科の教員と学生、約40名が参加しました。

西川准教授は、エルサルバドル沖の相似地震活動を基に推定したプレート境界面の滑り挙動について発表し、中野准教授は阪神・淡路大震災以降のリスクコミュニケーションの発展を解説し、理学・工学・社会科学が連携して防災研究を総合的に推進していくことの意義を共有しました。

 サンタ・アナ校長のロベルト・シゲンサ氏や、物理学科長のベナンシオ・エンリケス氏らからは、今後の継続的な研究交流についての期待が述べられました。講演会後には、学生のポスター発表を聞き、交流も実施することができました。

エルサルバドル国立大学にてOn-site Laboratory「地震・津波未災学国際Lab」(iLETs)サテライト開所式を行いました

 2025年5月12日、エルサルバドル国立大学にて、On-site Laboratory「地震・津波未災学国際Lab」(iLETs)サテライト開所式を行いました。2024年度にメキシコ国立自治大学に開所したiLETsのサテライトという位置づけとなり、メキシコとエルサルバドルを対象に実施しているSATREPS「北中米太平洋沿岸部における巨大地震・津波複合災害リスク軽減に向けた総合的研究」とも連携して研究活動を行います。

開所式には、フアン・ロサ・キンタニージャエルサルバドル国立大学長、ネルソン・ベルナベ・グラナドス・アルバラドス農学科学部長、名井弘美JICAエルサルバドル事務所長が出席し、京都大学からは、防災研究所・巨大災害研究センター中野元太准教授、地震災害研究センター西川友章准教授が出席しました。キンタニージャ学長からは、SATREPSを通じた共同研究に対する感謝とOn-site Laboratoryによるさらなる共同研究体制の強化に対する期待が述べられました。

 開所式後には講演会を開催しました。西川准教授は、エルサルバドル沖の相似地震活動を基に推定したプレート境界面の滑り挙動について発表し、中野准教授は阪神・淡路大震災以降のリスクコミュニケーションの発展を解説し、理学・工学・社会科学が連携して防災研究を総合的に推進していくことの意義を共有しました。

災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第3次) 令和6年度成果報告シンポジウムで iLETsに関連した成果を発表しました。

京都大学On-site Laboratory「地震・津波未災学国際Lab」の活動に関連した成果を、2025年3月5日に開催された「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第3次)令和6年度成果報告シンポジウム」で発表しました。

On-site Laboratory「地震・津波未災学国際Lab」の開所式をメキシコ国立自治大学にて行いました

京都大学On-site Laboratory「地震・津波未災学国際Lab」の発足を記念し、2024年11月29日に、メキシコ国立自治大学において開所式を行いました。地震・津波未災学国際Labは、本年9月にOn-site Laboratoryに認定されたもので、メキシコ国立自治大学内および本学防災研究所内の双方に設けられた共同研究室を活用して双方の研究者の往来と交流を行います。

開所式には、メキシコ国立自治大学の関係者に加えて、本清耕造在 メキシコ日本国大使、小林千晃 国際協力機構(JICA)メキシコ事務所長、エンリケ・ゲバラ・オルティス メキシコ国立防災センター総局長、ホセ・アルフレド・ガルバン・コロナ メキシコ外務省メキシコ国際協力開発庁メキシコプロジェクトオペレーション総局長らも出席しました。本学からは、河野泰之 副学長との堀智晴 防災研究所長が出席しました。

続いて行われたシンポジウムでは、メキシコ国立自治大学の研究者に加えて、コロンビア、コスタリカ、エルサルバドルの研究者らも登壇し、本学On-site Laboratoryとの連携のあり方と今後の期待について多くの議論が行われました。堀所長、伊藤喜宏 防災研究所准教授、中野元太 同助教らも、1990年代から現在に至るまでのメキシコ国立自治大学と防災研究所との地震・津波国際共同研究の経緯と成果について発表し、地震・津波未災学国際Labを拠点としてメキシコ国立自治大学とのさらなる国際共同研究を推進するとともに、中南米諸国の研究機関との国際共同研究へ展開していくことへの期待を述べました。

JICAの「ODA見える化サイト」で開所式が紹介されました

メキシコ国立防災センターらと共同研究成果のメキシコ防災政策への活用に関する共同声明を出しました

京都大学防災研究所と、メキシコ国立防災センター(CENAPRED)、メキシコ外務省国際協力開発庁(AMEXCID)、JICAメキシコ事務所は、2024年11月28日(メキシコ時間)にメキシコ国立防災センターにて共同声明署名式を行いました。

同声明は,On-site Laboratory「地震・津波未災学国際Lab」および、メキシコにて実施中のSATREPS「北中米太平洋沿岸部における巨大地震・津波複合災害リスク軽減に向けた総合的研究」を念頭に、京大防災研とメキシコとの共同研究の成果を防災政策に活用することやメキシコの防災行政・大学ネットワークとの連携強化を目的としています。本署名式には、河野泰之副学長(国際戦略担当)も出席しました。

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